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ひきつづき,写真とカメラのはなしを。

以前,リコーフレックスという古い二眼レフカメラを使っていたことがあります。

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Super RICOHFLEX (1956)
(撮影:GR DIGITALⅡ)

二眼レフというのは,RB67と同じくブローニーフィルム使用の6×6版のカメラです。
日本では1950年代に流行したカメラで,決して安くはなかったけれど必ずしもプロ用というわけではない,少し裕福な家庭でお父さんが家族の記念写真を撮るような,高度成長初期の象徴的存在だったようです。

この種のカメラ最大の特徴は,なんといっても画面が6×6㎝の正方形に写ること。
長方形に写る普通のカメラとは違う,縦も横もない独特の写真はなかなか趣があって面白いものです。

上の写真のRICOHFLEXはずいぶん前に買ったものですが,すぐに人に譲ってしまいました。
別のRICOHFLEXを手に入れたこともありましたが,それも壊れて手放してしまいました。

しかしRB67以来の写真熱により,あの美しい写りと正方形写真の楽しさを思い出してしまった。
もう一度二眼レフで写真を撮りたい…

そんな時に出会ったのが,この人。

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ROLLEIFLEX AUTOMAT (1937)
(撮影:NIKON FG RB67のファインダーを通して)

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(撮影:MAMIYA RB67)

ローライフレックスという名のこの二眼レフは,なんと今から77年前にドイツで作られた古ーいカメラです。

1937年のヨーロッパ。パリでは華やかに万博が開かれる一方,スペインでは内戦が続き,東欧では独ソ対立の緊張が高まるというような,まさに大戦前夜の緊迫した時代でした。
当時のドイツはナチスの支配による急激な工業化を遂げ,ライカのライツ社,コンタックスのカールツァイス社など,現代まで残る光学機器の名門企業が次々と新しいカメラを開発するドイツカメラ黄金時代だったようです。

このローライフレックスは,そんな時代にフランケアンドハイデッケ社から発売された由緒正しき二眼レフ。
さすがに頑丈で,セルフタイマーが動かない以外は元気なようです。(見た目はボロッボロですが…)
オートマットという当時最新鋭のフィルム巻き上げ機能もついていて,とっても使いやすいカメラです。

ただし!ローライフレックスというのは二眼レフの中でも高級カメラの代名詞,庶民には手が届かないはず…。
そんな方が格安でうちに来られたのは,これが戦前型であり,人気の戦後型とは違うレンズを付けているから,のようです。

いまいち人気のないこのカメラ。
しかし実際に写してみると…なんとも言えない柔らかい雰囲気の写真。
上から覗きこむ独特の姿勢や,静かなシャッター音,一つ一つ小さなレバーを操作する感触なども,撮っていて心地よくなります。

RB67のようなシャープでクリアな鋭さはないけれど,その場の空気を優しく包み込むように写すカメラ。
なんだかとっても気に入りました。

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湯島天神,梅と月
(撮影:ROLLEIFLEX AUTOMAT)

ドイツの正規代理店マークが入っていることから,ドイツ国内向けに販売されたもののようです。
いったいどんな経緯で日本に来たのか…大戦を乗り越え,何人の手を渡って今ここにあるのか…
古いカメラには歴史があります。大切に使おう。

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